建築未経験から建築事務所に就職した方法~準備編~

2018年11月2日

他業界から建築業界に転職されるとなると
大きく2つの方法があると思います。

①働きながら専門学校に通い、卒業してから(または建築士2級を取得してから)転職する。
②働きながら(会社を辞めて)転職する。

①については建築業界へ転職する正攻法だと思います。
しかし私は学校へ通わず、先に転職しました。
というのも、建築関係で働きたいのであれば、
今働いている会社に勤めながら勉強するのは効率が悪いと感じたからです。

それなら、いっそのこと先に建築業界へ入り、
それから勉強しても遅くないと思い、
無謀ではありますが、建築素人のまま、
就職活動をして、意匠設計事務所で働けることになりました。

なので今回はどのようにして、転職活動を進めていったかを
「準備編」と「実践編」に分けて書いていこうと思います。

 

ちなみに少しだけ私について書きますと、
前職は鉄道関係の仕事で、
学校の専攻、仕事でも、建築のことは
一切頭によぎったことないくらい無関係な環境で
今まで過ごしてきました。

しかし、仕事をしているうちに、
色々な人に向けて頑張る仕事ではなく、
一人の人に対して、思いっきり考えるようなモノづくりをしたい、
と思った時に、建築関係(特に戸建て設計)ならできるのでは、
と考えたのが始まりでした。

このように建築関係で働きたいと思うまでは
建築に関してずぶの素人でしたが、
こんなんでも頑張れば就職できました。

なので、今は全く建築とは関係のない仕事である、
または学校での専攻が建築とは程遠いけど、
建築関係の仕事がしたいという方に是非参考にしていただければと思います。

では本篇に入りましょ。

建築業界への就職活動〜準備編〜

志望動機を考える、書く

まず、転職して建築業界に入ろうと思う場合、
一番最初に必要なものは志望動機です。
普通の就職活動でも当然大事ではありますが、転職活動の場合、
なぜ職を変えてまで、この業界に入りたいか?と言うところが大事になります。

なので、前職及び今の職業の業務と絡めて志望動機説明する必要が出てきます。
内容については、特にこだわらなくて大丈夫です。
ご自身が今業務でやっていること、または前職の業務に、
建築が好きな理由に落とし込んでいけばそれで十分です。

もちろん、この記事を読んでらっしゃる方々は皆さんそれなりの動機をお持ちだと思います。
そしたら、まずそれをしっかり文字に起こす事から始めて下さい。

私はこの動機を文字に起こす事が特に大事だと思っています。
それは自分がなぜ建築業界に入りたいかを、
自分の考えを整理する事ができ、またそれは決意に繋がるからです。

おそらくすでに明確な転職への意思があれば、
そこまで悩まなくても結構書けると思います。
またしっかりと書けるのであれば、あなたの転職活動は
もう既に半分以上終わっていると言っても過言ではありません。

もし書けないとしても、心配しなくて大丈夫です。
建築関連の情報をたくさんインプットすれば、
後々十分な志望理由が自ずと書けるようになります。
(私も最初は漠然としか書けませんでした)

ではどのようにインプットするか。
それは次章で紹介します。
簡単に言えば勉強、調査あるのみです。
志望動機をより肉付けするために、
建築関係の情報を知識としてインプットすることで、
より説得力のある志望動機を書くことができるようになります。

繰り返しになりますが、この志望動機をスラスラ書けるようでしたら
もう準備としては終わっています。
なので、適当でもいいので、
志望動を書くことから始めてください。

~大事なこと~
・建築業界に入るための志望動機を考えること
・その志望動機を書くこと
・志望動機を書くための情報をインプットすること

建築素人からでも始められる勉強

建築について、勉強し始めのころに、
一番最初に悩むことが
「一体何を勉強したらいいのだろうか」
というところだと思います。

大学や専門学校でするような学習を始めるには
明らかに時間がないし、ましてや
後々建築士を取得するなら専門学校にもう一度通わなくてはならない。
(建築士の受験資格として学歴要件があり、大学、専門学校で要件を満たす単位を取得する必要がある)

建築士受験資格についてはこちら

私が実際に行い、かつ転職でも使えた勉強についてご紹介します。

①福祉住環境コーディネーター(2級)
②インテリアコーディネーター
③建築雑誌や図書(ブルータス、建築知識など)

お分かりの通りだいたい資格頼みです(笑)
漠然と建築の勉強するよりも資格に合格するという
明確な目標をもって勉強したほうが身に付きますし、
実際にこれらの勉強をしているというだけで、
いざ面接のときは、少し印象変わります。

それでは細かく見ていきましょう。

①福祉住環境コーディネーター(2級)

福祉住環境コーディネーター資格試験は
「東京商工会議所」が主催する、福祉建築に関する資格試験です。

私はまずこの資格の勉強しました。
この勉強はまだ勤務していたころに取りました。

福祉住環境と名前にある通り、
福祉と住環境(建築)の割合が1:2くらいの試験です。

この試験の勉強をすることで、建築だけでなく、
福祉とかみ合わせて、建築を知ることができます。

内容的には福祉を考慮した家の寸法配置であったり、
障害、病気と建築の関係性が知ることができるので、
建築の中でも考えようによっては、
素人が知る知識より少し踏み込んだ
内容になっているかもしれません。

しかし、いざ勉強してみわかりましたが、
周りの建築物の見方が変わります。

また、試験自体も難しすぎることはないので、
素人からでも取り掛かりやすいのがメリットです。

以下、私が福祉住環境コーディネーター2級を取得した際の
勉強法を載せておきます。

②インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーター資格試験は
「公益社団法人インテリア産業協会」が主催する、
インテリア建築についての資格試験です。

割合的には、建築インテリア共に半分ずつ程の
内容です。

こちらは1次試験である筆記と
2次試験である製図及び論文構成された資格試験です。
学科では建築とインテリア関係の幅広い知識が問われます。
かなり広範囲です。。。
2次試験では実際にインテリアコーディネーターとして、
お客様にどのようなプレゼンをするかという内容の試験です。

合格率はかなり低いです。
1次の合格率が30%といわれており、
2次の合格率が60%(内30%は再受験)といわれております。
(※1次を通過すると2次が不合格でも、翌年より3年間は1次試験が免除される)
この確率だと初受験でインテリアコーディネーターを取れる方は全体のおよそ9%くらいです。
なのでインテリアコーディネーターは
建築士2級試験よりも難しい言われる方もいらっしゃいます。

私がインテリアコーディネーターの勉強を推す大きな理由は、
問題が〇×問題でなく、
選択型であるからです。

〇×問題であると問題集を解いていると、
答えを覚えてその理屈の部分が頭に入ってきにくかったりします。
しかし、選択型であるインテリアコーディネーターでは
問題を解く際、他の選択肢についての知識も無いと解けません。

なので(というかこれが大変なのですが)
その問題にまつわる、他の選択肢の意味も
全て把握する必要があります。

山勘が通用しません。

実際勉強についてはかなり大変です。

しかし、その内容こそが、建築士の資格試験でかぶっている内容であったり、
実際の建築事務所で使われているなど、
覚えなくてはいけない単語がほとんどなので、
結局後々必要になるからという理由で
モチベーションを高く保ったまま勉強ができます。

おススメの勉強方法としては、
インテリアコーディネーターの勉強をしながら、
いざ自分が建築事務所で働き始めたら、
こういうことを提案していくんだろなぁと想像しながら
勉強を進めていくことです。

もちろんこれは私個人の感想ですが、
結構勉強が楽しくなります。

③建築雑誌(casaブルータス、建築知識など)

雑誌に関しては何でもいいと思います。
ご自身が興味のある内容であったらそれでいいと思います。

一つだけおススメの読み方があります。

それは、勉強し始めの頃に一度建築関係の記事を読んでください。
家の特集や建築基準法をわかりやすく解説したものでもなんでもかないません。

単語であったり人であったり、最初はわからない事のほうが多いと思います。
家の特集だと、家の写真だけ見ておしまいという事もあります。
でもそれで大丈夫です。
いっぱい家の写真見ましょう。

そして、並行して先ほどの資格試験の勉強をしてください。

資格試験の勉強が一通り終わった、若しくは合格したころに、
もう一度勉強し始めに読んでわからなかった書物に
手を出してみてください。

恐らく意味がだいぶ分かるようになっている事を
実感すると思います。

私も実感しました。
この実感があるからこそ、
上で挙げた2つの資格試験の勉強を
本当におすすめします。

これらのことをやっていると、
恐らく前項の志望動機をより具体的に
書くことができるようになっていると思います。

まとめ

以上が準備編となります。

結局準備として行ったことは、
・志望動機を固める
・勉強する
これだけです。
でもこれで十分です。

志望動機を固めることと、勉強することは
相互に関係し合うので、勉強すればするほど
志望動機は肉付けできますし、志望動機を固めれば固めるほど、
自分が分かっていない箇所が見えてきます。

なので、そのことを意識しながら、
継続して行ってください。

すると、少しづつですが、
ちょっとしたカフェに入るだけでも、
天井や屋根の構造が気になったり、
建物の部位の名称を頭の中で思い浮かべるようになります。
そして、こんな建物設計できるようになりたいなぁという風に
思うようになります。

 

(カフェで見た洋小屋形状の小屋組)

 

最後になりますが、
この準備も大変といえば大変です。
働きながらでしたら負荷が大きいです。
ですが1日1回少しでもいいので、以上のどれかを行ってください。
朝の通勤時間だけでも構いません。
1日のルーティンワークに埋め込んでください。

続けていると徐々に建築のことがわかるようになり、
考えるのが楽しくなります。

以上、建築未経験から建築事務所に就職した方法~準備編~でした。